学校SNSを運用していると、「学生に登場してもらいたいけれど、顔出しをお願いしにくい」と感じることがあります。
学生にとって、自分の顔がインターネット上に残ることは小さな問題ではありません。
一方で、顔がはっきり映らなければ、学校の雰囲気が伝わらないというわけでもありません。同じ考え方は、社員の出演に悩む企業SNSにも応用できます。
顔出しを出演の条件にせず、本人が安心できる見せ方を一緒に選ぶことで、SNSの表現は十分に広げられます。
この記事では、学校広報で使える「顔を出さない4つの出演方法」と、撮影前・公開後に確認したいポイントを紹介します。
顔出しなしのSNS発信は、特別なことではない
高校生にとって、アイコン、マスク、後ろ姿、声、作品などを使い、自分の顔をすべて見せずに発信する方法は珍しいものではありません。
もちろん、表情が見えることで親しみやすさが伝わる場面はあります。ただし、顔は雰囲気を伝えるための一つの要素であって、唯一の方法ではありません。
授業中の手元、作業に集中する後ろ姿、友人や先生と話す声、完成した作品など、伝えられるものはたくさんあります。
大切なのは、顔を出せる人を探すことより、本人が安心できる出演方法を一緒に選べることです。
出演を「出る・出ない」の二択にしない4つの方法
「顔出しできないなら出演できない」と決めてしまうと、協力してくれる人の幅が狭くなります。
出演方法をいくつか用意し、本人が選べる状態にすると、学生が参加するハードルを下げやすくなります。

1.マスクを着けたまま出演する
マスクを外すことに抵抗がある場合は、着けたまま撮影する方法があります。
私が学校広報を担当していたときも、本人の希望を確認したうえで、マスク姿のまま学校案内に登場してもらうことがありました。
目元の表情、声、身ぶり、周囲とのやり取りを丁寧に撮れば、人柄や楽しさは伝えられます。マスクの有無だけで動画や写真の魅力が決まるわけではありません。
2.後ろ姿や横顔、手元を撮る
授業や実習に取り組む様子は、正面から顔を撮影しなくても伝えられます。
実習中の手元、ノートを書く姿、友人と歩く後ろ姿などが使えます。
ただし、名札、制服、背景の掲示物、パソコン画面などから、意図していない個人情報が映り込まないよう、撮影時と公開前の両方で確認します。
3.声・作品・学びの様子を主役にする
人そのものではなく、声や成果物を主役にする方法もあります。
学生の作品を映しながら本人のコメントを音声で重ねる、実習工程を見せながら感想を紹介するなど、顔以外の情報でも個性や学びは伝わります。
顔が映らない分、「何をしているのか」「どこが面白いのか」が分かる画面と字幕を組み合わせると、内容が伝わりやすくなります。
4.担当者の説明と現場映像を組み合わせる
出演に慣れた先生や広報担当者が説明し、その間に学生の手元、施設、作品、授業風景を差し込む構成です。
一人に長く話してもらう必要がなく、複数の短い素材を組み合わせられるため、出演者の負担を抑えながら投稿を作れます。
撮影前に確認したい4つのこと
撮影への了解を得るときは、「撮ってよいですか」だけで終わらせず、使い方まで共有しておくことが大切です。
- Instagram、TikTok、YouTube、公式サイトなど、掲載する媒体
- 写真か動画か、いつ頃まで掲載するか、別の投稿へ再利用する可能性
- 本名、制服、名札、背景など、本人や所属先が分かる情報の範囲
- 公開前の確認方法と、変更・非公開を相談したい場合の連絡先
個人情報保護委員会の案内では、特定の個人を識別できる写真は個人情報に当たり得るとされています。
未成年者については、本人が公開の影響をどの程度理解できるか、学校や組織の規程、撮影内容などに応じて、保護者への確認も含めた運用を検討します。
同意確認は「撮影してよいか」だけではなく、「どこで、どのように公開し、再利用する可能性があるか」まで共有することがポイントです。
具体的な運用は、対象者の年齢、学校の規程、投稿内容などによって異なります。自校のルールや必要な手続きも確認してください。
公開したあとも、出演者を置き去りにしない
出演者への配慮は、公開した時点で終わりではありません。
SNSでは、投稿内容とは関係のない外見へのコメントが付くことがあります。本人が傷つく可能性もあるため、コメントを誰が確認し、問題が起きた場合にどう対応するかを事前に決めておくと安心です。
また、公開後に本人や保護者から相談があった場合の窓口や、非公開・差し替えを判断する担当者も明確にしておきます。
個人情報保護委員会のSNS利用に関する注意喚起でも、インターネット上に公開した情報の扱いには注意が必要とされています。

公開後のトラブルを完全に防ぐことは難しくても、事前説明、公開前確認、コメント管理、相談窓口を一つの流れにすると、出演者が協力しやすい環境をつくれます。
顔を見せることより、安心して続けられること
SNSでは、人が登場することで学校や企業の雰囲気を伝えやすくなります。しかし、全員が同じ形で顔を出す必要はありません。
マスク、後ろ姿、手元、声や作品などを組み合わせれば、本人の希望を尊重しながら、十分に温度のある投稿を作れます。
出演者が安心して協力できることは、投稿を一度作るためだけでなく、SNS運用を無理なく続けるためにも大切です。
株式会社with funでは、学校広報・学生募集を中心にSNS支援を行っていますが、学校以外の企業・団体からのご相談にも対応しています。
SNSをこれから始めたい方、更新が止まっている方、出演者に配慮した企画や運用ルールを整えたい方も、お気軽にご相談ください。
ABOUT THE AUTHOR
この記事を書いた人
株式会社with fun 代表取締役 山田洋平
元・専門学校の教務・講師・広報責任者。KIT虎ノ門大学院を修了し、MBA(修士(経営管理))を取得。現在は、教育業界を中心に、SNS運用、動画制作、学生募集マーケティングの支援を行っています。
株式会社with funの実績・サービス資料
学校SNSの支援内容や制作実績、サービスの概要を簡易資料にまとめています。
株式会社with fun「サービス・実績資料(簡易版)」を見る
SNS・広報に関するご相談はこちら
学校広報・学生募集を中心に、SNS運用、動画制作、マーケティングに関するご相談を承っています。学校以外の企業・団体のSNS運用や、内製体制づくりについてもご相談いただけます。
記事を読んで気になったことがありましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
関連記事
今回の内容のもとになったnote記事もあわせてご覧ください。